今日では「旗」といえば、布製が常識ですが、古代では皮であり、羊毛、金属等様々な素材が使用されていました。
日本の「旗」の起源は邪馬台国卑弥呼の時代に遡り魏志倭人伝に邪馬台国へ贈った「旗」の事が記載されています。
「旗」は集団のシンボルです。自分の意図する感情の表現でもあり、意志表示でもあるのです。

一般的には劇場や会場において使用される大きな布を指します。
劇場で使用される「幕」は劇の区切りの意味があり「幕開け」「幕の内」「幕を下ろす」などという言葉も生まれました。

「のぼり旗」の歴史は戦国時代に遡ります。戦国時代劇でもおなじみです。
戦国武将の合戦のために考案されました。武田信玄の「風林火山」上杉謙信の「毘沙門天」などが有名です。
現代には祭礼や神社・鯉幟として伝わっています。
ここ20～30年「のぼり旗」が大活躍しています広告用として企業の商品や写真やロゴマークを染めたデザイン・色彩共に豊かに街を彩っています。

「旗」は何らかの目的やシンボルとして掲示されるものです。
シンボルとしての意味を持つ「旗」は様々な儀式で様々な扱い方がなされます。同じ旗でも扱い方によって意味が違うのです。例えば、半旗は弔意を、万国旗は世界平和や国際協力を、という意志を表明する意味を持ちます。

企業でシンボルとなる「旗」です。その多くは社章や社名ロゴがデザインされており社屋の外に掲げられるケースが多いです。

「横断幕」「懸垂幕」は布などに文字を書いて広く知らしめるための道具です。
横長のものを「横幕・横断幕」といい縦長にしたものは「垂れ幕・懸垂幕」と言います。どちらも壁面に固定されて用いられます。

その昔「暖簾」は商家のシンボルでした。文字で示される通り防寒のために玄関にかけられた垂れ幕を指していました。現代ではさすがに防寒用途では用いられません。
「暖簾」は「旗」の一種であり看板的な役割ではありますが、１枚ごとに職人によって染め上げられる「暖簾」には工芸品的な香りが残っているように感じます。その店の風格・伝統・雰囲気に見合ったデザインでお店の顔になっています。